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z/OSにおける新元号対応について

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Abstract

当情報は、2019年5月1日からの改元に伴い影響を受けるz/OSコンポーネントの対応についてまとめたものです

Content

【サマリー】

当情報は、2019年5月1日からの改元に伴い影響を受けるz/OSコンポーネントの対応についてまとめたものです
影響を受けるz/OSコンポーネント
・Language Environment
・z/OS Unicode Service
・z/OS Font Collection
なお、この情報は発行日時点の情報です。今後の状況によっては予告なく変更される場合があります

【対象となる可能性のあるお客様】

Language Environment: 

年号の変換処理(西暦から和暦への変換処理)を行っている

Language Environment Callable Service(後述)を下記プログラムで利用している

LE準拠のコンパイラーを使用して作成されたプログラム
LE非準拠の古いコンパイラーを使用して、かつLEと再リンクしているプログラム

このCallable Serviceを利用できるコンパイラーの種類は、Language Environment Programming Referenceマニュアルの
Using Language Environment callable servicesを参照ください (下記リンクの例は z/OS V2R3です)
https://ibm.biz/Bd2KNF

C言語のプログラムでC Runtime Library function を利用している

z/OS Unicode Service:

z/OS Unicodeの正規化サービス CUNLNORMを使用して、元号の合字を漢字に分解する処理を行っている
iconv機能を使用するなどして、z/OS Unicodeコンバージョン・サービス(UCS)で元号の合字の文字コードを別文字コードへ変換処理を行っている
元号の合字を含むロケールを使用している

z/OS Font Collection:

元号の合字を印刷している

※ 合字とは、複数の文字を合成して一文字にしたもので、例えば元号の場合、「平成」を 「㍻」と表します

【詳細】

z/OSコンポーネントに関して、新元号の対応機能がAPAR/PTFにより提供されます
なお、今後の最新情報(変更点)は、随時、本テクニカルフラッシュのアップデートを通じてお知らせする予定です

[改元に伴う影響とPTF提供スケジュール]

1) Language Environment

  • 次の年号の変換処理(西暦から和暦への変換処理)を行う Callable Serviceについて新元号サポート
    CEEDAYS, CEEDATE, CEESECS, CEEDATM, CEECBLDY
  • 次のC Runtime Library function への新元号サポート
    strftime(), strptime()
PTF提供対象: z/OS V2R1、V2R2、V2R3
APAR番号 PH05611、および PH08908

2) z/OS Unicode Service

  • 合字を漢字に分解する正規化サービスで使用するテーブルの新元号サポート
  • 例: ㍻ → 平 + 成
  • 合字を別文字コードへ変換する際の変換サービスで使用するテーブルの新元号サポート
    例: ㍻(EBCDIC) → ㍻(JISCII)
  • Locale Source Fileへの新元号の合字サポート
    UTF-8 関連
    Ja_JP関連
  • 次のCharmapファイルへの新元号の合字サポート
    utf-8.charmap
    ibm-1390.charmap
    ibm-1399.charmap

PTF提供対象: z/OS V2R1、V2R2、V2R3

APAR番号 OA56512

3) z/OS Font Collection

z/OS Font Colectionは、z/OS V2.1からベース・コンポーネントとして提供されています
元号の合字を印刷する際のフォントへの新元号サポート

(1) WorldTypeフォント  2019年5月までに、新FMID:HFNT130 および HFNT13J を下記z/OS DownloadWebサイトからダウンロード可能な形で提供

http://www.ibm.com/systems/z/os/zos/downloads/

(2) AFPラスターフォントおよびアウトラインフォント 2019年6月以降の提供を計画しています

対象:
(1) z/OS V2R1、V2R2、V2R3
(2) 提供対象のz/OS V2リリース、および提供時期と方法は今後決定されます

【関連情報】

新元号の合字は、以下のコード・ポイントにアサインされました
    EBCDIC:x'E860'
    UNICODE:x'32FF'

以上

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Document Information

Modified date:
26 September 2022

UID

ibm10869970