構文
system [-iKknpqsv] CLcommand [ arg
... ]
説明
system ユーティリティーは、CL コマンドを実行します。
CLcommand で生成されたスプール・ファイル出力はすべて標準出力に書き込まれます。
デフォルトでは、そのスプール・ファイルは書き込み後に削除され、
system を実行しているジョブのジョブ・ログも削除されます。
CLcommand で生成されたメッセージはすべて標準エラーに書き込まれます。
デフォルトでは、CLcommand で生成されたメッセージは、
すべて次のフォーマットで書き出されます。
MsgId: テキスト
"MsgId" は 7 文字の i5/OS® メッセージ ID (たとえば CPF0001) であり、"テキスト" はメッセージのテキストのことです。
"MsgId" プレフィックスを含まないためには、-n オプションを使用します。
デフォルトでは、system はジョブ内で実行されているスレッド数を検査します。
複数のスレッドが実行されていると、別のジョブを開始し、
その別のジョブで CLcommand を実行します。system が現行のジョブで常に CLcommand を実行するよう強制するには、
-i オプションを使用します。
オプション
- -i
- 現行のジョブで常に CLcommand を実行し、
終了状況を CLcommand によって呼び出されたプログラムの ILE 戻りコードに設定します。
マルチスレッド対応ジョブ内で、またはジョブ内で実行している複数のスレッドがあるときに、
いくつかの CL コマンドは実行しないことに注意してください。
- -K
- CLcommand で生成されたすべてのスプール・ファイルと、
system を実行しているジョブのジョブ・ログを保存します。
このオプションが指定されていない場合、そのスプール・ファイルは書き込み後に削除され、
ジョブ・ログも削除されます。
- -k
- CLcommand で生成されたすべてのスプール・ファイルを保存します。
このオプションが指定されていない場合、そのスプール・ファイルは書き込み後に削除されます。
- -n
- メッセージを標準エラーに書き込むときに、メッセージ ID を組み込みません。
メッセージのメッセージ・テキストだけが標準エラーに書き込まれます。
-q オプションも指定されている場合は、このオプションは無視されます。
- -p
- CLcommand によってプログラムのメッセージ待ち行列に送信されたメッセージのみを、
標準エラーに書き込みます。
-q オプションも指定されている場合は、このオプションは無視されます。
- -q
- CLcommand で生成されたメッセージを標準エラーに書き出しません。
- -s
- CLcommand で生成されたスプール・ファイルを標準出力に書き出しません。
- -v
- 完全な形のコマンド・ストリングを、実行前に標準出力に書き込みます。
PASE システム・ユーティリティーと互換性がある場合、
-b、-e、-E、-I、または
-O オプションが指定されていれば、system はエラーを戻しませんが、
オプションは無視されることに注意してください。
オペランド
各 arg は CLcommand コマンドに渡すパラメーターです。
qsh が特殊文字を展開しないようにするためには、CLcommand と args を引用符で囲まなければなりません。
CL と qsh は共に、
特定の同じ特殊文字 (たとえばアスタリスク (*) 文字) を使用します。
環境変数
system ユーティリティーは、次の環境変数から影響を受けます。
- QIBM_SYSTEM_ALWMLTTHD
- マルチスレッド・ジョブで system ユーティリティーが動作する方法を制御するのにこの環境変数を設定します。
その変数の値が "N" である場合、ジョブに実行しているスレッドが 1 つしかない場合でも、
現行のジョブがマルチスレッド対応であるときに、system は CL コマンドを実行する
新規ジョブを開始します。
デフォルト値はありません。
- QIBM_SYSTEM_USE_ILE_RC
- system ユーティリティーが終了状況を設定する方法を制御するのにこの環境変数を設定します。
変数の値が "Y" である場合、system は終了状況を、
CLcommand によって呼び出されたプログラムの ILE 戻りコードに設定しますが、
プログラムが戻りコードを設定していない場合には、ゼロに設定します。
デフォルト値はありません。-i オプションを指定した場合は、
環境変数は無視されます。
終了状況
- 0 CLcommand が成功の場合。
- >0 CLcommand が不成功か、
CLcommand によって呼び出されたプログラムによって設定された場合。
-i オプションが指定されているか、
環境変数 QIBM_SYSTEM_USE_ILE_RC=Y が設定されている場合、system は終了状況を、
CLcommand によって呼び出された ILE 戻りコードに設定しますが、
プログラムが戻りコードに設定されていない場合には、ゼロに設定します。
例