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(参考) IBM Domino 9.0 for i:このリリースの新機能

技術情報(FAQs)


質問

IBM Domino 9.0 for i リリースには、どのような新機能がありますか。

回答


製品ドキュメンテーションに記載されている IBM Notes/Domino 機能のほかに、次のようなトピックがあります。詳細については、以下の説明を参照してください。

  • IBM Domino リリース、リソース ID、製品 ID、および製品ディレクトリ
  • Java バージョンをアップグレード
  • JVM (1.6) の 64 ビットバージョンをサポート
  • ターゲットとするリリースを IBM i 6.1 に変更
  • Domino Teraspace への対応とデータストレージ
  • 適応型のデータ生成
  • 引数の高度な最適化
  • 新規の WRKDOMSVR オプションと DLTDOMSHM コマンド
  • IBM i 7.1 の PTF 要件
  • LotusScript ループのパフォーマンスを改善
  • 保守性を改善


● IBM Domino リリース、リソース ID、製品 ID、および製品ディレクトリ

IBM Domino は次のリソース ID を使用して IBM i にインストールされます。この ID はパスポートアドバンテージの製品 ID とは異なります。IBM i にインストールされたソフトウェアを表示するには、DSPSFWRSC コマンドを使用します。

IBM Domino リリース リソース ID 製品 ID 製品ディレクトリ
9.0 5733LD9 /qibm/ProdData/LOTUS/domino900


● Java バージョンをアップグレード

IBM Domino 9.0 には Java version 6 SR12 以降が必要です。デフォルトでは、IBM Domino 9.0 for i は Java V6 J9 32 ビットを使用し、次の製品オプションが必要です。

リソース ID オプション フィーチャー 説明
5761JV1 11 5111 Java SE 6 32 ビット

必要な Java オプションがない場合は、IBM Domino のインストール中にメッセージが表示されます。IBM Domino をインストールしたあとに、必要な Java オプションをインストールできます。

必要な Java 製品オプションの詳細については、ソフトウェア要件の技術文書を参照してください。また、必要な Java とシステム PTF に関する最新情報については、以下の文書を参照してください。
(英文)「Domino for IBM i (i5/OS): What system fixes are required?」(Technote #1305543)

5761JV1 オプション 11 は IBM i メディアに含まれています。


● JVM (1.6) の 64 ビットバージョンをサポート

IBM Domino 9.0 は、引き続きデフォルトで IBM Developer Kit for Java V6 J9 32 ビットバージョンを使用していますが、IBM Domino 9.0 は公式に IBM Developer Kit for Java V6 J9 64 ビットバージョンをサポートするようになりました。64 ビットバージョンを使用するには、次の Notes.ini を設定します。
    JAVA_HOME=/QOpenSys/QIBM/ProdData/JavaVM/jdk60/64bit

64 ビットバージョンの製品オプションは次のとおりです。

リソース ID オプション フィーチャー 説明
5761JV1 12 5112 Java SE 6 64 ビット

さらに、以下の 2 つのステップにより、圧縮リファレンスオプション付きで JVM 64 ビットを有効にすることができます。

JAVA_HOME=/QOpenSys/QIBM/ProdData/JavaVM/jdk60/64bit を notes.ini に追加します。

次のコマンドを使用して、環境変数で IBM_JAVA_OPTIONS を -Xcompressedrefs に設定します。

ADDENVVAR ENVVAR(IBM_JAVA_OPTIONS) VALUE('-Xcompressedrefs')


● ターゲットとするリリースを IBM i 6.1 に変更

IBM Domino 9.0 は IBM i 6.1 と 7.1 のどちらもサポートしています。ターゲットリリースを 6.1 に変更したのは、 Domino Teraspace への対応、適応型のコード生成、引数の高度な最適化といったパフォーマンス強化を行うための前提条件です。また、IBM i 5.4 がサービス末期となっているためです。


● Domino Teraspace への対応とデータストレージ

IBM i で稼働する IBM Domino は、最初のリリースからシングルレベルストア (SLS) データストレージを使用してきました。SLS は大量の記憶スペースを提供できますが、16 メガバイトを超える連続ブロックを割り当てられないという制限があります。Teraspace データストレージは、この制限を解消してパフォーマンスを改善するために、数年前に導入されました。しかし、IBM i 6.1 までは、IBM Domino でこれを十分に活用することはできませんでした。

問題は、お客様の C/C++ アプリケーションが IBM i における IBM Domino 上で構築され、Teraspace に対応していない可能性があることでした。これまでの IBM Domino では、お客様のこれらのプログラムを切り捨てることなく Teraspace を使用することはできませんでした。IBM i 6.1 から、すべてのプログラムが Teraspace で割り当てられたストレージのアドレッシング処理に自動的に対応します。このため、IBM Domino 9.0 では、ほとんどのデータストレージで Teraspace を使用できるようになりました。


● 適応型のコード生成

IBM i は、ハードウェアアーキテクチャの変更を分離して上位レベルのアプリケーションに影響を与えないようにする TIMI (Technology Independent Machine Interface) を実現しています。OS には、TIMI プログラムコードをハードウェア命令に変換する変換プログラムがあります。ある OS リリースが、別のハードウェアプロセッサを使用する複数の異なるシステムモデルによってサポートされることがあります。たとえば、一部のシステムモデルは Power 4 ハードウェアを使用するのに対し、Power 5 や Power 6 などを使用するシステムモデルもあります。

IBM i 6.1 よりも前は、変換プログラムは、その OS リリースによってサポートされるすべてのシステムモデルで実行できる命令を生成するよう設計されていました。しかしこれは、プログラムが高度なハードウェア向けに最適化されていないことをも意味します。つまり、プロセッサ機能が利用可能であることと、実際にアプリケーションで使われることの間には、数年間のギャップがあります。

IBM i 6.1 では、特定のシステムモデルでプログラムをビルドした場合、変換プログラムはそのすべてのプロセッサ機能を利用して、パフォーマンスを向上させることができます。プログラムを別のシステムモデルに移動するとき、元のシステムモデルにあるプロセッサ機能の一部が移動先のシステムモデルにない場合、プログラムの変換が自動的に行われます。この方法により、プログラムは他のシステムでも正常に動作します。これを適応型のコード生成 (ACG: Adaptive Code Generation) と呼んでいます。

IBM Domino 9.0 は IBM i 6.1 をターゲットとし、Power 6 ハードウェア上でビルドされているため、Power 6 やそれよりも新しいモデルで優れたパフォーマンスを発揮します。IBM Domino 9.0 を Power 5 モデルで実行する場合は、最初にインストールするときにプログラムの変換が必要です。これを行うには RSTLICPGM で次のオプションを使用するか、IBM Domino を初めて起動するときに自動的に行われます (起動時間が長くなりますが、最初の 1 回だけです)。
    RSTLICPGM .... FRCOBJCVN(*YES *RQD)


● 引数の高度な最適化

プログラムのプロシージャ間におけるパラメータの受け渡し効率を高めるために、新たな最適化が使用されています。開発のテストでは、これによって IBM Domino サーバーのパフォーマンスが約 5% 向上しました。


● 新規の WRKDOMSVR オプションと DLTDOMSHM コマンド

IBM Domino 9.0 では、Domino 共有メモリを削除する新しいオプション 18 が WRKDOMSVR に追加されました。このオプションは新しい Delete Domino Shared Memory (DLTDOMSHM) コマンドを呼び出します。このコマンドは単独で呼び出すことも可能です。

このコマンドは、指定された IBM Domino サーバーまたはすべての IBM Domino サーバーの IBM Domino / IBM Sametime 共有メモリセグメントを削除します。

このコマンドは、サーバーの異常シャットダウン後、サーバーを再起動できないときに使用するとよいでしょう。サーバーが異常シャットダウンすると、不良な共有メモリセグメントがメモリに残り、サーバーの再起動を妨げることがあります。このツールを使用すると、不良な共有メモリセグメントが削除され、サーバーが再起動できるようになります。

制限
このオプションを使用するユーザーは、*ALLOBJ、*JOBCTL、*IOSYSCFG、および *SECADM の各特殊権限を持っているか、*ALLOBJ、*JOBCTL、*IOSYSCFG、および *SECADM の各権限を持つグループプロファイルを継承している必要があります。


● IBM i 7.1 の PTF 要件

IBM i 7.1 の障害により、IBM Domino サーバーが終了しなければならないときに、特定の状況で終了しないことがあります。この問題を修正するには、7.1 に PTF SI49001 をインストールすることが推奨されています。


● LotusScript ループのパフォーマンスを改善

問題報告番号 MMIL8SSCXF の修正により、LotusScript のバックエンド処理が強化され、LotusScript プログラムのループによって大量の文書をオープン、編集、保存するときの処理時間を最大で 50% 短縮されます。


● 保守性を改善

IBM i 上の IBM Domino 9.0 では、NSD ユーティリティと DMPDOMSVRC (Dump Domino Server Call Stacks) コマンドが改善されました。これらの強化によって、IBM Domino サポート担当者が特定の技術的問題を診断しやすくなります。

問題報告番号 TACN8F7R9C および BYAG8GABVE の修正によって Domino NSD ファイルが強化され、Domino サブシステムで実行される非 Domino ジョブのコールスタックや、DMPDOMSVRC コマンドの結果が NSD ファイルに含められるようになりました。

問題報告番号 MZHO8UYDBE で提供された修正によって Domino NSD ファイルが強化され、終了した子プロセスのジョブログが NSD ファイルに含められるようになりました。

問題報告番号 BYAG8Z68PX で提供された修正によって、Keyview バージョン情報が Domino NSD ファイルに追加されました。


● 関連文書
原文:
(英文)「Domino 9.0 for i: What's new in this release?」(Technote #1621241)

この文書は、米国 IBM 社の資料を翻訳した参考文書です。日本語環境での検証は行っておりませんのでご注意ください。翻訳元の文書は、関連文書のリンクよりご参照ください。

Document information

More support for: IBM Domino

Software version: 9.0

Operating system(s): IBM i

Reference #: 1994819

Modified date: 29 November 2016


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